駆虫について
前回書いたが、自馬が痩せてきてしまった原因を探しているうちに
もしや駆虫に問題があったのではと思い始めた。
私自身はここまでやっている馬関係者はあまり見たことがないが、
成馬は3ヶ月毎に年4回の駆虫が推奨されているらしい。
しかも、晩秋〜初冬は円虫および条虫の駆虫を行い、虫卵検査陽性であれば再度駆虫が望ましい。
他の注意点として、
- 寄生虫感染は撲滅する必要はないがコントロールできないと特に子馬においては命に関わる
- 年齢と共に寄生率は下がる(子馬が最も要注意)
- 駆虫薬の耐性が問題になっており、欧米では「ターゲット・ワーミング」なるものが推奨されている。ポイントは3つで、①虫卵検査の実施 ②必要な馬に限定した駆虫 ③薬剤のローテーション。
- 具体的な方法:
・2ヶ月間隔で繋養全馬に対する虫卵検査を実施する。
・各寄生虫につき、糞1gに250個以上の卵が認められた場合のみ駆虫する。
・イベルメクチン(エクイバラン)、ピランテル(ソルビーシロップ)、フェンベンダゾール(フルモキサール酸)を交代で投与する。
・条虫駆除を目的としたプラジクアンテル(エクイバランゴールド、エクイマックス;共にイベルメクチンとの合剤)は秋に1回(もしくは春との2回)投与する。
・駆虫2週間後に再検査をして、駆虫剤の効果を確認する。 - 他にできる対策:
・放牧地のローテーション
・放牧地の糞塊除去
・放牧地のハローがけ(ハローがけ後は一定期間休牧)
・大量寄生馬の隔離
・過密放牧の回避
・牛・羊などとの混合放牧(異なる動物種が、馬寄生虫を食べることでその生活環を断つことができる)
実行可能性から見れば、最後の項目が最もとっつきやすいかも知れない。でも、羊や牛と混合放牧って可能なの?(別々に飼ってローテションするのだろうか)
結局、成馬においては、ある程度感染をコントロールできれば、回虫感染などはそこまで問題にならないようだ。一度ちゃんと駆虫すれば、そこまで何度もやらなくても大丈夫ってことかなぁ。