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飼料覚書 その3〜 サプリについて:セレン、ビタミンE、銅、ビタミンD

久しぶりの飼料覚書です。

 

乾草が新しくなったので、また分析に出したいな・・・

販売元によって、どれくらい品質が違うものなのか、

同じ農家さんでもどれくらいばらつきがあるのか、知りたい。

 

馬たちは体も戻り、むしろ肥えてきたので、乾草だけの給餌にしようと思っている。

ただ、乾草だけだと足りない栄養素もいろいろあるので、サプリメントを検討中。

 

  • ビートパルプはCa補給には良いが、栄養オーバーになってしまうのでいったん中止。
  • 乾草+放牧草で足りない可能性が高いのはセレンビタミンD

<セレン>

  • セレンは要求量と中毒量(過 剰摂取による中毒症状の発現が懸念される摂取量)の差 が少ない栄養素であることから、添加飼料の重複利用による過剰給与には注意が必要
  • 急性セレン中毒の症状:視力低下、過度の発汗、疝痛、下痢など
  • 慢性セレン中毒の症状:たてがみや尾の脱毛、蹄の変形や裂蹄など
  • フスマ大豆かすはセレン多め
  • セレンの中毒量は飼料1kgあたり2mg

<ビタミンE>

  • ビタミン E も不足しやすい栄養素
  • ビタミンEはの含有率はエンバクなどの濃厚飼料で低く、牧草では変動幅が大きい→乾草+濃厚飼料では足りない。
  • セレンのような過剰摂取による中毒症状はビタミンEでは確認されておらず、ある程度余裕をみた補給は問題ない。
  • 飼料を乾物として1日に10kg給与してい る場合には、総量としてセレンは2mg、ビタミン E は1200IU 含まれていなければならない。

ビタミンD

  • 天日乾燥された乾草にはビタミン D が豊富 に含まれているうえ、屋外で日光を浴びる機会がある馬で は紫外線により体内でビタミン D が合成される。一方、 ビタミン D を過剰に摂取すると骨格筋や動脈、心筋など の軟部組織にまで石灰を沈着させてしまい、それら組織の 機能障害を起こさせる。したがって、通常の飼養管理が 行われている馬にはビタミン D の補給は必要がない

<銅・亜鉛

  • 銅と亜鉛の適正比率は1:3~4
  • 亜鉛の効果
    • 遺伝子の構造安定
    • 傷の治癒力アップ
    • 免疫システムの保持
    • 骨格の発達
    •  外皮質の保持と毛や爪(蹄)の発育。
    • 味覚と食欲の保持。
    •  視力、暗視力と眼球質の保持。
    • プロラクチンホルモン(PRL:泌乳促進ホルモン)の生成。甲状腺ホルモンの生成。
    • 生殖器官の発達と機能調整。テストステロン(男性ホルモンの一種)の生産。
      性本能エネルギーの発生。胎児の発生と成長。 精子形成。
    • 成長ホルモンの生成。 脳下垂体水準の減退防止。
  • 過剰投与
  • 繁殖牝馬にはより多い投与が必要

 

というわけで、まとめます。

  • 草だけでほぼエネルギーは足りている
  • 今使っているセーフティー30でだいたいOKだが、カルシウムは足りない
  • カルシウム製剤は別に買って少し補充する

 

参考)

  1. 愛馬のためのカイバ道場 | JRAファシリティーズ株式会社

  2. 馬の獣医診療 (株)NOMADOC