飼料覚書② 〜 栄養管理ソフト発見。
こっちに来てから一頭が痩せてしまい、
とても心配している。
数年前はあんなに美しい体だったのに。
まず一番心配なのは心身のトラブルで、
それは病院へ連れて行くのが先決だ。
もう一つ心配なのは、食事の質。
今は乾草を好きなだけと岩塩+配合飼料をトッピングしている。
しかし、牛用のものを流用しており、
馬にどこまで合っているか不安もある。
幸い食欲はあるのだが、
にもかかわらず体重が増えないのが、余計に心配だ。
先ずは飼料に問題がないか、確認しなければ。
というわけで検索すると、なんと!
日本軽種馬協会が栄養計算ソフトを出しているではないか!!
しかも無料。神。
・・・良い時代になったものですね。
乾草ロールはおそらくイネ科二番草。
体重が500〜600kgの間と考えて、
その2%を摂取したとして10〜12kg。
こうやって見るといくつかのことがわかる。
- 大前提として、このデータがうちの乾草と一致しているのかどうかできれば確認したい。
- しっかり乾草を食べていれば、意外と必要量を摂取できる栄養素も多い・・・さすが草食動物。
- 食欲が落ちていなければ、基本的なエネルギー量も摂取できている
- 一方で、銅、亜鉛、セレン、ビタミンD、ビタミンEなどは半分以下しか摂れていない。
- カルシウムとリンの適正比率は1.5~2:1、銅と亜鉛では1:3~4なので、カルシウムと銅は相対的に特に足りないことになる。
- 以前子馬がOCDを発症したのも銅と亜鉛の欠乏の影響があったのかも知れない。
- だとすれば、エネルギーを伴う配合飼料よりは、微量元素を補う総合サプリメントみたいなのがあると良さそう。例えば次のようなものだろうか。
<エクイストロ メガベース>
https://www.jra-f.co.jp/wpkanri/wp-content/uploads/2018/08/01-01_EQUISTRO_MEGABASE.pdf
<シェビナール エクストラ>
https://www.jra-f.co.jp/wpkanri/wp-content/uploads/2018/08/01-01_EQUISTRO_MEGABASE.pdf
- ただ、うちはほぼ乾草のみのの自由給餌なので、サプリを単体で食べさせるのがちょっと難しい。細かくしたにんじんと一緒に与えるでも良いみたいだけど。
- セレンは必要だが、安全域が狭く過剰になると害になるため、手が滑ると簡単に大量に与えることができてしまうサプリはちょっと怖い。あと値段が書いてないのも・・・
乾草や放牧草については、成分分析や土壌分析というサービスが存在することがわかった。いろいろあるみたいなので(馬用は日本軽種馬協会のサイトにしかなかったが)費用も含めもう少し検討予定。
夏は、(生えればだが)生草メインで考えたいと思っており、そっちバージョンも計算。
- 生草だけに30kg/日と大量摂取しないと必要なエネルギーを確保できない。草が十分に生えていれば一日食べ続けるであろうから大丈夫かも知れないが。。
- 生草になるとNaが圧倒的に足りなくなる。こちらは岩塩で補充。
- サプリも入れるとCa/ P、Zn/Cuバランスは見事に改善できる。
軽種馬協会のサイトはソフトだけでなく、様々な資料も充実しており本当に参考になる。
まぁ、結局は土作りまで行くんですね。
あと、会長が河野洋平元総理(もはやいつだったかよく思い出せぬ・・・)だったのは、失笑してしまった。
因みにJRA関連のサイトも研究に基づいた情報がたくさん載せられておりとても参考になった。
数年前まで、ここまでエビデンスに基づいた情報提供はなかった気がする。
(私が知らないだけかも)
自馬の体重減少については、他にも得られた情報があるので、また別の機会に。
ただ最後に一言。
駆虫は定期的に!